「本当は怒りたくない」
「つい、イライラを子どもにぶつけてしまった」
「下の子のお世話で忙しいから、上の子に”ちゃんとして!”と怒ってしまった」
自分の思うようにならないと、怒ってしまうことありますよね。でも、怒っても意味がないと、わかってもいますよね。怒る自分も嫌ですよね。
褒め方がわかれば、怒らなくてすみます。褒めることで、子どもは次にチャレンジでき、やる気アップにつながります!
今回は、褒めて育てたいと思っているあなたへ、子どもへの上手な褒め方を、実体験をもとにお伝えします。
・子どもに怒りたくなるのには、理由がある
・怒ることで逆効果
・子どもの褒め方は、5つ!『イオプカシ』の呪文
・褒めると、子どもの成長につながる
・褒めるには、大人のリフレッシュが必要
お読みいただければ…
子どもへの褒め方がわかります。
怒る気持ちよりも先に、褒めたくなります。
“本当は怒りたくない”と思っている自己嫌悪からのストレスもなくなります!
怒るのやめたい!子どもへの上手な褒め方は『イオプカシ』
“できた”を見つけて褒める
子どもを褒める場面は、たくさんあります。しかし、自分中心に考えてしまうと、褒めるべきところが見えなくなります。
たとえば…
[オムツがとれたばかりの子どもが、自分でトイレに行ったけれど、漏らしてしまった]
→ 掃除が大変で、時間もとられるため、怒る。
けれども、オムツがとれたばかりなのに、1人でトイレに行くことができたのです。
→ 「1人でトイレに行けたね。おしっこが漏れてびちょびょちになって気持ち悪いから、今度はもう少し早めに行こうね」
まずは褒めて、いいたいことは、そのあと伝えましょう。
結果が成功している場面では褒めやすいです。褒めるポイントは、結果だけではなく、プロセスも大切です。
『イオプカシ』の呪文を心掛ける
“できた”を見つけるためには、『イオプカシ』の呪文です。毎日はできなくても、心掛けると、褒めることが増えます。
昨年、NHK『すくすく子育て』を見ました。
そのとき、褒め方として『イオプカシ』の呪文があることを知りました。我が家の子どもたちを例に、説明します。
【イ】イイトコ褒め
年長の息子が描いた『DJ鬼さん』。胴体を描いたのは初めてでした。「体は難しくて描けない」といっていた息子が、描いて見せてくれました。
できなかったところに焦点をあてると、行動をやめてしまいます。上手じゃなくてもいい!「体も描けたね!」と褒めました。
小さいイイトコを褒めましょう。
【オ】オドロキ褒め
トマトが苦手な息子が、自分で育てたトマトを丸かじり!プチトマトは一度に20個も食べたことがありました。
「すごいね!トマト食べれたね!!」とおどろき、大きくリアクション!息子も笑顔になりました。
【プ】プロセス褒め
息子はストライダーに自信があり、地元の大会に自分からエントリーしました。結果は10人中9位。本人は思ったよりみんなが速く、ゴールしたときは笑顔がありませんでした。
「くやしかったね。でも1人ぬけたね。ママとパパは自分から大会に出たことが、すごいと思ったし、うれしかったよ。頑張ったね」と伝えました。
結果ではなく、頑張り、チャレンジしたプロセスを褒めたのです。その後の息子の表情は、自信に満ち溢れていました。
【カ】カンシャ褒め
娘がトミカの道を作れず、「できーん!」と泣いていました。すると近くにいた兄が「ここには、これがあったらいいよ。ここにはこれもつけると壊れないよ」と作ってくれました。
よくケンカもする2人ですが、お兄ちゃんだなと思うこともあります。息子には「ありがとう。うれしかったよ」と伝えました。
子どもは、大好きなあなたが喜ぶことは”またやろう”と思うのです。
【シ】シツモン褒め
娘はバランスボードが得意です。バランスボードに乗って、超スピードで左右に揺れていました。やってみると、意外と難しかったです。
「すごいねー!どうやってするの?」と聞きました。娘は得意げに「足をひらいてー、こうやってするんだよ!」と見せました。再び挑戦しましたが、上手くいかず「足はここだよ」ともっと教えてくれました。
いつもは教えてもらう側の娘。「どうやってするの?」といわれて、うれしそうでした。
怒るのやめたい!子どもを褒めることの重要性
褒めることで…
子どもは褒めてもらうと、自信がつきます。
“やってみよう”、”チャレンジしてみよう”という気持ちになります。
その積み重ねが、成長につながるのです。
結果を求め、早道をしようと怒ることもありますが、自尊心を傷つけてしまいます。自信がなくなり、”やってみよう”、”チャレンジしてみよう”という気持ちになれません。
怒ることで、逆効果になります。褒めることは、子どもの成長につながります。褒めることは、その後の子育ても楽になるのです。
怒るのやめたい!でも、なぜ怒ってしまうのか
しつけやマナーとして、伝えなければならないこともありますよね。”これは良いけど、これはしてほしくない”基準は、人それぞれです。
けれども、怒りたくないのに、怒ってばかり。周りのママ友だちと比べて、自分は”良い母親”ではないと感じることもあります。
では、なぜ怒ってしまうのか
母親の場合…
・父親が、子育てに積極的ではないため、負担が大きい
・共働きのため、時間がない
・核家族または、祖父母も忙しかったり、高齢だったりして、子どもをみてもらえない
他にも、子どもの、園や学校での役割を担っていたり、習い事もしていたりすると、時間が拘束されます。
先生の場合…
・子どもを預かる時間が長い
・行事でのやることが多い
・保護者が求めることが多い
あなたは負担が多いのです。時間がないため、早く解決しようとするのです。
社会人1年目のとき、友人の誘いを「忙しい」を理由に断っていました。すると友人に「時間は自分で作らないとできないんだよ」といわれました。
時間を作ることで、好きなことが増え、視野が広がりました。リフレッシュもでき、仕事の効率もよくなりました。
忙しさに追われないように。ときには子どもと離れて、リフレッシュすることが大切です。
怒るのやめたい!子どもへの上手な褒め方とは
時代と共に、忙しく、心の余裕がない人が増えています。時間がなく、結果を求め、強く言葉で言い聞かせてしまいます。
怒ることで、子どもの自尊心を傷つけます。しかし、怒ることが悪いわけではないのです。しつけやマナーを伝えることは大切です。
人によって”してほしくない”基準は違います。怒ったとしても、怒り過ぎないことです。
怒る自分がイヤとか、本当は怒りたくないと思っているあなたは、褒めることができる人になれます!
できたことを見つけられるようにしましょう。
時間を作ってリフレッシュしてください。
そして『イオプカシ』の呪文を使ってみてください。
子どもは、信頼しているあなたが喜ぶことを”もっとやりたい”と思うのです。
最後に…
児童精神科医の佐々木正美さんは、著書「はじまりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに」で子どもを叱ることについて、語っていました。
言いすぎや厳しすぎのように、適量を超えた部分は、程度に応じて、必ず自尊心の障害という副作用としてかえってきます。
子どもを育てるうえで起こしてしまう失敗は、言いすぎや叱りすぎという、この副作用によるものが多いことを知っておいてください。
子どもは信頼して尊敬できる人からしか学べないのです。
佐々木正美著者(2017)『はじまりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに』福音館書店[p205]
怒りすぎたなと思ったら、これらのことを思い出してください。忙しいあなたと、子どもたちが、笑顔で過ごせることを願っています。
▼『はじまりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに』
佐々木正美 著/山脇百合子 画
福音館書店
990円(税込)
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