怒るのやめたい!子どもへの上手な褒め方とは

子育て

「本当は怒りたくない」

「つい、イライラを子どもにぶつけてしまった」

「下の子のお世話で忙しいから、上の子に”ちゃんとして!”と怒ってしまった」

自分の思うようにならないと、怒ってしまうことありますよね。でも、怒っても意味がないと、わかってもいますよね。怒る自分も嫌ですよね。

褒め方がわかれば、怒らなくてすみます。褒めることで、子どもは次にチャレンジでき、やる気アップにつながります!

今回は、褒めて育てたいと思っているあなたへ、子どもへの上手な褒め方を、実体験をもとにお伝えします。

プロフィール

・元保育士、元幼稚園教諭。0〜6歳児の、さまざまな年齢の子どもの保育を経験。

・学生時代は、小学生を相手とする、学童保育や体験学習に携わる。

・現在は、5歳の息子と3歳の娘を育てる2児の母。

要点まとめ

・子どもに怒りたくなるのには、理由がある

怒ることで逆効果

・子どもの褒め方は、5つ!『イオプカシ』の呪文

・褒めると、子どもの成長につながる

・褒めるには、大人のリフレッシュが必要

お読みいただければ…

子どもへの褒め方がわかります。

怒る気持ちよりも先に、褒めたくなります。

“本当は怒りたくない”と思っている自己嫌悪からのストレスもなくなります!

怒るのやめたい!子どもへの上手な褒め方は『イオプカシ』

“できた”を見つけて褒める

子どもを褒める場面は、たくさんあります。しかし、自分中心に考えてしまうと、褒めるべきところが見えなくなります。

たとえば…

[オムツがとれたばかりの子どもが、自分でトイレに行ったけれど、漏らしてしまった]

けれども、オムツがとれたばかりなのに、1人でトイレに行くことができたのです。

まずは褒めて、いいたいことは、そのあと伝えましょう。

結果が成功している場面では褒めやすいです。褒めるポイントは、結果だけではなく、プロセスも大切です。

『イオプカシ』の呪文を心掛ける

“できた”を見つけるためには、『イオプカシ』の呪文です。毎日はできなくても、心掛けると、褒めることが増えます。

昨年、NHK『すくすく子育て』を見ました。

そのとき、褒め方として『イオプカシ』の呪文があることを知りました。我が家の子どもたちを例に、説明します。

【イ】イイトコ褒め

子どもの絵「DJ鬼さん」

年長の息子が描いた『DJ鬼さん』。胴体を描いたのは初めてでした。「体は難しくて描けない」といっていた息子が、描いて見せてくれました。

できなかったところに焦点をあてると、行動をやめてしまいます。上手じゃなくてもいい!「体も描けたね!」と褒めました。

小さいイイトコを褒めましょう。

【オ】オドロキ褒め

トマト嫌いな子どもがトマトを丸かじり

トマトが苦手な息子が、自分で育てたトマトを丸かじり!プチトマトは一度に20個も食べたことがありました。

「すごいね!トマト食べれたね!!」とおどろき、大きくリアクション!息子も笑顔になりました。

【プ】プロセス褒め

子どものストライダーの大会

息子はストライダーに自信があり、地元の大会に自分からエントリーしました。結果は10人中9位。本人は思ったよりみんなが速く、ゴールしたときは笑顔がありませんでした。

「くやしかったね。でも1人ぬけたね。ママとパパは自分から大会に出たことが、すごいと思ったし、うれしかったよ。頑張ったね」と伝えました。

結果ではなく、頑張り、チャレンジしたプロセスを褒めたのです。その後の息子の表情は、自信に満ち溢れていました。

【カ】カンシャ褒め

トミカ、高速道路

娘がトミカの道を作れず、「できーん!」と泣いていました。すると近くにいた兄が「ここには、これがあったらいいよ。ここにはこれもつけると壊れないよ」と作ってくれました。

よくケンカもする2人ですが、お兄ちゃんだなと思うこともあります。息子には「ありがとう。うれしかったよ」と伝えました。

子どもは、大好きなあなたが喜ぶことは”またやろう”と思うのです。

【シ】シツモン褒め

木のおもちゃ、バランスボードで遊ぶ子ども

娘はバランスボードが得意です。バランスボードに乗って、超スピードで左右に揺れていました。やってみると、意外と難しかったです。

「すごいねー!どうやってするの?」と聞きました。娘は得意げに「足をひらいてー、こうやってするんだよ!」と見せました。再び挑戦しましたが、上手くいかず「足はここだよ」ともっと教えてくれました。

いつもは教えてもらう側の娘。「どうやってするの?」といわれて、うれしそうでした。

怒るのやめたい!子どもを褒めることの重要性

褒めることで…

子どもは褒めてもらうと、自信がつきます。

“やってみよう”、”チャレンジしてみよう”という気持ちになります。

その積み重ねが、成長につながるのです。

結果を求め、早道をしようと怒ることもありますが、自尊心を傷つけてしまいます。自信がなくなり、”やってみよう”、”チャレンジしてみよう”という気持ちになれません。

怒ることで、逆効果になります。褒めることは、子どもの成長につながります。褒めることは、その後の子育ても楽になるのです。

怒るのやめたい!でも、なぜ怒ってしまうのか

しつけやマナーとして、伝えなければならないこともありますよね。”これは良いけど、これはしてほしくない”基準は、人それぞれです。

けれども、怒りたくないのに、怒ってばかり。周りのママ友だちと比べて、自分は”良い母親”ではないと感じることもあります。

では、なぜ怒ってしまうのか

母親の場合…

・父親が、子育てに積極的ではないため、負担が大きい

・共働きのため、時間がない

・核家族または、祖父母も忙しかったり、高齢だったりして、子どもをみてもらえない

他にも、子どもの、園や学校での役割を担っていたり、習い事もしていたりすると、時間が拘束されます。

先生の場合…

・子どもを預かる時間が長い

・行事でのやることが多い

・保護者が求めることが多い

あなたは負担が多いのです。時間がないため、早く解決しようとするのです。

社会人1年目のとき、友人の誘いを「忙しい」を理由に断っていました。すると友人に「時間は自分で作らないとできないんだよ」といわれました。

時間を作ることで、好きなことが増え、視野が広がりました。リフレッシュもでき、仕事の効率もよくなりました。

忙しさに追われないように。ときには子どもと離れて、リフレッシュすることが大切です。

怒るのやめたい!子どもへの上手な褒め方とは

時代と共に、忙しく、心の余裕がない人が増えています。時間がなく、結果を求め、強く言葉で言い聞かせてしまいます。

怒ることで、子どもの自尊心を傷つけます。しかし、怒ることが悪いわけではないのです。しつけやマナーを伝えることは大切です。

人によって”してほしくない”基準は違います。怒ったとしても、怒り過ぎないことです。

怒る自分がイヤとか、本当は怒りたくないと思っているあなたは、褒めることができる人になれます!

できたことを見つけられるようにしましょう。

時間を作ってリフレッシュしてください。

そして『イオプカシ』の呪文を使ってみてください。

子どもは、信頼しているあなたが喜ぶことを”もっとやりたい”と思うのです。

最後に…

児童精神科医の佐々木正美さんは、著書「はじまりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに」で子どもを叱ることについて、語っていました。

言いすぎや厳しすぎのように、適量を超えた部分は、程度に応じて、必ず自尊心の障害という副作用としてかえってきます。

子どもを育てるうえで起こしてしまう失敗は、言いすぎや叱りすぎという、この副作用によるものが多いことを知っておいてください。

子どもは信頼して尊敬できる人からしか学べないのです。

佐々木正美著者(2017)『はじまりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに』福音館書店[p205]

怒りすぎたなと思ったら、これらのことを思い出してください。忙しいあなたと、子どもたちが、笑顔で過ごせることを願っています。

▼『はじまりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに』

佐々木正美 著/山脇百合子 画

福音館書店

990円(税込)

はじまりは愛着から|福音館書店
はじまりは愛着から。子どもたちに長く読み継がれる絵本・童話・科学書を作り続けている福音館書店の公式サイト。

【カハリー 30代】
元保育士、元幼稚園教諭、元主任。0~6歳のさまざまな子どもの保育を経験。保育園の立ち上げにも携わった。
小学生を相手とする学童保育、体験学習や環境学習、東日本大震災のボランティア活動にもかかわる。
趣味は、細かい作業(裁縫、工作、お弁当作り)、クラシックバレエ歴20年、書道5段・歴12年、コーラス歴7年(結婚式場の聖歌隊の経験あり)、フルマラソン3回完走、自然物好き(多肉植物、草花、昆虫※兄が昆虫博士)、我が子の成長記録を残すこと。
現在は、専業主婦で、男の子と女の子を育てる、2児の母。

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