「最近ベットに置いたら、泣いて寝てくれなくなった」
「さっき寝かせたばかりなのに、もう起きた!」
「夜泣きがひどい。なかなか寝ない。何してもダメ」
前まではできてたことができなくなると、不安になりますよね。
早く起きられると、‟やりたいことがあったのに”と、私も思うことありました。
眠いのを我慢して、がんばっておられるのですね。
実は、睡眠退行は、個人差はありますが、生後4ヶ月ごろに、もっとも起こりやすいといわれているんですよ
今回、わが子の睡眠に悩んでいるあなたへ
わが子の睡眠退行を乗り越えたカハリーから、睡眠退行が起こる原因と、今日からはじめられる効果的な対策をお伝えします。
●睡眠退行の生後4ヶ月の赤ちゃんが寝ない原因は、
「睡眠サイクル確立」「大脳辺縁系の発達」「眠気ホルモンの生成」
●よく寝るための対策は、
「ぐずる前に寝る」「就寝起床の環境を統一」「就寝前のルーティン」「スキンシップ」「朝日を浴びる」
●睡眠退行とメンタルリープの期間や心構え
順番に、詳しく説明しますね。
最後までお読みいただくと…
赤ちゃんが寝なくなる理由を理解し、具体的な対策をおこなうことで、赤ちゃんの睡眠の改善や、夜間の育児ストレス軽減につながります。
赤ちゃんの成長に合わせて、柔軟な対応もでき、前向きな気持ちで子育てができます。
今は、我慢をいっぱいしていて辛いと思いますが、一緒に乗り越えましょう!
睡眠退行とは?生後4ヶ月の赤ちゃんにみられる悩み
睡眠退行とは、赤ちゃんの睡眠サイクルが乱れてしまうことをいいます。
今までよく寝ていたのに…
・昼寝が短くなった
・夜泣きがひどく、何度も起きるようになった
・寝つきが悪くなった
と、悩みを抱えているのであれば、それは、『睡眠退行』かもしれません。
夜たくさん寝てくれるようになると、あなたも「やっとたくさん寝てくれるようになった!」と、安心しますよね。
しかし、再び突然、睡眠パターンが乱れることがあります。
あなたが悩むほど、再び赤ちゃんの寝つきが悪くなる状態が、睡眠退行です。
睡眠退行突入!生後4ヶ月の赤ちゃんが寝ない3つの原因
生後4ヶ月の赤ちゃんが寝ないのは、3つの原因があります。
1.睡眠サイクルが確立してくる
2.大脳辺縁系が発達して、五感が敏感になる
3.睡眠をうながすホルモンが、赤ちゃんの体内でつくられる
この時期の赤ちゃんの特徴と一緒に、順を追ってみていきましょう。
睡眠のサイクルが確立してくる
赤ちゃんは、レム睡眠、ノンレム睡眠の周期が、月齢に応じて変わります。
たとえば、
新生児は、1回40〜50分
生後3~4ヶ月ごろからは、1回50〜60分
と、少しずつ大人(1回90〜120分)と同じような睡眠サイクルに変わっていきます。
出典:KONICA MINOLTA×東京大学 Parenting
生後3~4ヶ月ごろの赤ちゃんは、新生児のときより、レム睡眠は短くなり、ノンレム睡眠は長くなります。
しかし、まだ大人よりレム睡眠が長いため、起きる回数が多くなります。
大脳辺縁系が発達!五感が敏感になる
生後4ヶ月になると、赤ちゃんの大脳辺縁系が発達しはじめ、五感が敏感になります。
赤ちゃんが外からの刺激に、敏感に反応して、周囲の環境に興味を示す時期です。
表情が豊かになってくるのもこの時期!
「快と不快」の感情もはっきりしてきて、欲求、欲望、不安な感情が増えます。
周囲の光や音にも敏感に反応します。
体も少しずつ成長します。首が座り、目もよく見えるようになり、新しい世界に不安になることもあるでしょう。
おしっこが出て気持ち悪い
まだ眠いのに、起きたら電気がついてた
起きたらママがいない
などと、泣くこともあります。
新しい体験や刺激を受けることで、興味や不安感から、睡眠を妨げることがあるのです。
睡眠退行中の生後4ヶ月の赤ちゃんが授乳後にベッドに置くと泣くのも、‟置かれたらママが離れてしまう”という、分離不安があるためです。
眠気をうながすホルモンが赤ちゃんの体内でつくられる
生後4ヶ月になると、ママの母乳からもらっていた、眠気をうながす睡眠ホルモン『メラトニン』を、赤ちゃんの体内で活発に分泌されるようになります。
赤ちゃんは、眠くなるサインをより明確に示しはじめるのです。
しかし、必ずしも睡眠時間が増えることを意味するわけではありません。
赤ちゃんが眠くなるタイミングを見極め、適切な寝かしつけ方法を行うことが大切です。
睡眠退行中の生後4ヶ月の赤ちゃんが寝る効果的な5つの対策
睡眠退行中の生後4ヶ月の赤ちゃんが寝ない原因は、成長にともなってみられることがわかりました。
適切な対策も知ることで、睡眠退行を乗り切り、睡眠安定につながります。
対策は5つあります。
1.ぐずる前に寝かしつける
2.寝かしつけるときと起きるときの環境を統一する
3.寝る前は毎日同じルーティンをおこなう
4.寝る前はスキンシップをたくさんとる
5.起きたあと朝日を浴びる!寝るときは光を減らす
無理はせず、できることから意識してみましょう!
ぐずる前に寝かしつける
生後4ヶ月の赤ちゃんが起きていられる時間は、1時間30分くらいです。
それ以上起きていると、疲れてぐずってしまいます。
ぐずりながら寝ると、すぐに起きてしまいます。
寝かしつけるポイントは…
・寝かしつけにかかる時間も考える
・眠気サインを見逃さない(あくびをする、目をこする、ゴロゴロする、大人しくなるなど)
・ぐずり始める前にスタート
・落ち着いた状態で眠る
これらを考えて、起きてから1時間くらいで寝かしつけをすると良いでしょう。
寝かしつけるときと起きたときの環境を統一する
赤ちゃんが眠るときと起きたときの環境を一貫して保つことで、安心感を与えます。
大人でも、寝室で寝ていたはずなのに、起きたときにリビングにいると、びっくりしますよね。
赤ちゃんも同じです。
・寝室で寝かせるのであれば、寝かしつけも寝室でする
・暗いところで寝かしつけるのであれば、はじめから電気は消して寝かしつける
など、寝るときと起きたときの環境を同じにしましょう。
できるところだけでも、意識することが大切です。
環境の安定は、赤ちゃんの安定した睡眠につながります。
たとえ途中で目が覚めても、環境が変わっていなければ、そのまま次の睡眠サイクルに入っていく可能性もあります。
夜寝る前は毎日同じルーティンをおこなう
夜寝る前は、毎日同じルーティンをつくることが重要です。
たとえば、
お風呂に入る→絵本を読む→寝かしつける
など、一定の手順を踏むことで、赤ちゃんの体内時計を整えます。
安心感を与え、眠りを誘うのです。
毎日同じルーティンにすることで、あなたも見通しが立てやすくなるでしょう。
寝る前にスキンシップをたくさんとる
睡眠退行中は、成長にともなって起こる、変化や情報量の多さに戸惑い、気持ちが不安定になりやすいです。
赤ちゃんが寝る前には、たくさんのスキンシップをとることが大切になります。
赤ちゃんとの愛情深い接触は、安心感を与え、赤ちゃんをリラックスさせます。
マッサージや抱っこ、お顔をすりすりくっつき合うなど、赤ちゃんが好むスキンシップを積極的におこないましょう。
起きたあと朝日を浴びる!寝るときは光を減らす!
赤ちゃんが起きたら、朝日を浴びることで、幸せホルモン『セロトニン』が分泌されます。
『セロトニン』は、夕方から夜にかけて、睡眠をうながす睡眠ホルモン『メラトニン』へと変化します。
利点は…
・赤ちゃんの体内時計がリセットされ、一日のリズムが整う
・明るい環境下での活動は、赤ちゃんの睡眠と覚醒のパターンを調節し、良い睡眠をうながす
他にも、生活リズムをつくるためにも、起きたときに顔を拭いたり、着替えたりすることも有効です。
逆に、寝るときは、日光や携帯、電気などのブルーライトの刺激を受けることによって、睡眠ホルモン『メラトニン』が抑えられ、寝つきが悪くなります。
電気は消して、日中はカーテンを閉めるなど、ブルーライトの刺激を減らしましょう。
睡眠退行中の生後4ヶ月のメンタルリープの心構え
メンタルリープとは、急激な成長と新しい刺激に対処するために、泣いたりぐずったりすることが増えることをいいます。
赤ちゃんの知覚と認知能力が大きく発達する重要な時期です。
しかし、急激な変化は、睡眠パターンの乱れ(睡眠退行)を引き起こすことがあります。
一時的なものですが、その時期を乗り越えるためには、あなたの心構えが重要になります。
睡眠退行とメンタルリープはいつまで?目安となる月齢を知る
睡眠退行とメンタルリープは、よく似ており、どちらも脳の成長に関係しています。
月齢によって段階的に進み、決まった時期に繰り返すと考えられています。
◇睡眠退行は…
生後4・6・8・11・18ヶ月
◇メンタルリープは…
出産予定日から生後10ヶ月の間に、10回
(5・8・12・19・26・37・46・55・64・75週)
に起こるとされています。
※期間はあくまでも目安です。赤ちゃんの個性や成長、周りの環境によって異なります。睡眠退行やメンタルリープがみられる子やみられない子、みられても期間が長い子、短い子がいます。
▼睡眠退行の月齢別の原因と対策は、『ディズニー英語システム』を参考にしてください。
▼メンタルリープのぐずり期間や計算方法は、『抱っこ紐専門店 CUSE BERRY』を参考にしてください。
睡眠退行とメンタルリープが起こりやすい月齢を理解しておくことで、赤ちゃんのようすが乱れても、落ち着いて対応することができます。
柔軟に対応して前向きにとらえる
睡眠退行やメンタルリープ中は、赤ちゃんの行動が予測困難になるため、柔軟な対応が必要です。
夜泣きや眠りの変化にイライラせず、赤ちゃんのペースやサインを把握し、その日の体調に合わせて臨機応変に対応しましょう。
まずは、泣いて寝ないときは、不快な原因を取り除きましょう。
■オムツや服が濡れていないか
→寝かせる前にはチェックする
■お腹が空いていないか
→寝かせる前に授乳する
■暑くないか、寒くないか
→服や布団、室温を調節する
■便やガスでお腹が張っていないか
→お腹をマッサージしたり、縦抱きにしてゲップをさせる
不快な原因を取り除いても、赤ちゃんが眠いのに寝つけないときは…
・ゆっくりと揺らす
・優しいマッサージをする
・落ち着いた音楽をかける(起きるまでかけておく)
など、赤ちゃんが落ち着いて眠りにつける環境を整えましょう。
睡眠退行やメンタルリープは、成長や発達の一部であり、一時的になものです。
前向きな気持ちで乗り越え、赤ちゃんの成長を実感し、絆を深める貴重な時間ととらえましょう。
将来的に、より良い睡眠習慣や行動パターンを身につける一歩になります。
疲れたら家族と協力してリフレッシュ!
睡眠退行やメンタルリープは、一時的なものといっても、疲れてしまいますよね。
一人で抱え込まず、赤ちゃんのお世話や、寝かしつけを交代しながらおこなうなど、家族の協力も得ましょう。
疲れたときは、あなたのリフレッシュも必要です。
睡眠やリラックスを優先し、心と体を休めましょう。
家族全体が協力し、リフレッシュを心がけることで、睡眠退行やメンタルリープ期間を乗り越える力を得ることができます。
▼リフレッシュの時間のつくり方や、具体的な過ごし方は、『パパママ先生みんなで子育て!子ども生活スマイル家庭』をご覧ください。
睡眠退行は生後4ヶ月の赤ちゃんの成長の証!前向きに乗り越えよう
睡眠退行は、赤ちゃんの問題でも、あなたの問題でもありません。
誰にでもみられる、赤ちゃんの成長の証です。
個人差はありますが、睡眠退行は、
1週間から1ヶ月で乗り越えることができる
といわれています。
しかし、睡眠退行中の子育ては、毎晩の夜泣きや、予測不可能なスケジュールに、精神的にも体力的にも疲れますよね。
疲れたときは、
・夫婦で話し合って、役割を分担すること
・子どもを預けて、リフレッシュすること
です。
不安なことがあれば、専門家にも相談してみてください。
あなたの努力と愛情は、確実に赤ちゃんの成長を支えています。
一人で抱え込まず、無理をしない程度に、
赤ちゃんのペースやサインに寄り添い、臨機応変に対応しながら、わが子が成長している大切な時期を、前向きに乗り越えていきましょう。